喉を痛めないために
ボイトレの準備と心構えで、説明いたしましたが発声をする前には身体を温めるとよいですね。
ここでは、主に喉を暖めます。 いきなり自分の苦手な発声ばかりするのではなく準備をしたほうが効率よく技能もあがります。野球やスポーツでいう基礎トレーニングと思ってください。いきなり試合に出るのではなくキャッチボール、バッティングなど必ず試合練習の前するものです実際に曲の練習ができないときはこれだけ毎日すると伸びも早くなります。
喉を暖めよう
ハミングでやわらかく
一音を長く響かせます。ハミングは2種類 舌の先を上の硬いところにあてて(口腔蓋)Nのハミング。二つ目は唇を閉じるだけのMのハミング。いずれも口の中はなるべく広く保つようにしましょう。
舌をほぐそう
英語のLの発音で LALALA と言ってみてください。舌は上前歯の裏あたりについてから離れる下へ投げ出す感じ。舌の力を十分に抜きながらやってください。音程は初めはドレミの3音で移動するぐらいにしましょう。
お腹の底から笑ってみよう
お腹をふくらませてから一気にハッと吐いてください。大きな声で笑うと気持ちいいですよね。またツボにはまると腹筋を使いすぎてお腹が痛くなることも。笑うと腹式呼吸を上手に使えますので音を使いながら「わっはっはっは」と笑っているつもりで発声してみてください。ここでは呼吸をコントロールするのではなくいかにお腹をしっかり使うかが課題です。人間楽しいことがなくても笑ってみると本当におかしく感じるものなんですよね。泣くのも一緒わざと泣いていたら本当に悲しい気分になってきます。いつも笑って過ごしたいですね。楽しいから笑うのではなく笑うから楽しいにしてください。
リップロール
唇を軽く閉じてPrrrrrrと振るわせてください。初めはかなり息を送らないと出来ないかもしれません。初めから出来ない人もいます。そんな方は口の両端のあたりのほっぺを両手で押さえてするとやりやすいですよ。慣れてきたら手を離して。
タングトリル
いわゆる巻き舌ですね。ルの発音で舌先を震わせるとできます。これも初めから出来ない方もいますが、声を出さなければどこでも練習できますので、出来ない方はまずこの巻き舌を毎日練習です。舌をほぐすのと舌をコントロールするのと喉に力を入れずに歌う感覚を身に付ける意味もありますので意外と重要な練習です。イタリア語やドイツ語ラテン語を歌わない人も是非練習してください。
口輪筋をほぐそう
準備体操でもしましたが実際に音に乗せて口輪筋をほぐすと同時に表情筋を鍛えます。美顔にもなるようですね。口を大げさに動かして同じ音で「マーメーミーモームー」と中間の一番自分で出し易い音から始めて半音ずつ下がり次は半音ずつ上がっていきます。鏡を見ながらくちが良く動いているかチェックして発声してください。
口の中・喉を開ける練習
口の中を大きく開けるイメージは、わかり易いのが「あくび」ですね。そのほかには手を拳骨にして呑み込もうとする。後はびっくりして息を吸ってください。口の中がパッと開くのがわかると思います。「HA=は]又は「HO=ほ」の発音で ミレドと下降スケールでちょっと自分の出し易い音より高目から下がってきてください。口を大きく開けるからといって力を入れないように気をつけてください。あくまでもリラックスです。
継続は力なり
効果がすぐに現れないからといって諦めないで下さい。目に見えない喉やインナーマッスルを鍛えるため、本当に効果があるのか不信に思うこともあるかと思います。初めての発表会の時まだレッスンを始めて2,3ヶ月しか経ってなくてソルフェの先生に「蚊のなく声」とまで言われていた私です。しかし一年後の発表会では高音がとんでもなくでてしまったものだからたくさんの先生が驚きました。私の場合は奇跡に近い飛躍だったようです。なんせ必死だったもんで毎日毎日練習しました。かなきり声で。歌謡曲みたいだなんて言われたりイタリア語が英語なまりになってしまったり。でも声が出始めたらドンドン変わっていったのです。わたしみたいに声の出ない人も出たのですから、どうか諦めないで下さいね。